ゴッホ展へ2018年02月24日 10時42分

京都国立近代美術館へ、ゴッホ展を観に行ってきました。

平安神宮のそばです。

「ゴッホ展ー巡りゆく日本夢」


大きなパネルが正面玄関前に。


浮世絵 栄泉の花魁図 とそれを模写したとされるゴッホの絵


隣に置いてありました。

花魁図はかなり色がさめた感じでした。

ゴッホの絵は大きな絵ではないですが迫力がすごかったです。

日本の着物姿を実際見たことないであろうゴッホにとって模写は苦労したのだろうと思いました。

なぜ元絵は右向きで、ゴッホ作は左向きか?

その答えは、雑誌から模写したから。。。。

「パリ・イリュストレ」誌の表紙がもとだそうです。

その現物も展示。



そして、「寝室」の絵もありました。 ところどころに緑色が配してあるのがポイントだと思いました。



そして併設のコレクション展にはこの絵を立体的に創作した部屋が作られてました。


よく見ると奥にヒマワリが。ほかの作品も毛紅あります。


そっしてゴッホさんが中にいるとこうなるの図。


自分の絵を自室の飾る人はいない。けどゴッホファンにとってはこの中に入り込みたいと思う夢の部屋でした。

ゴッホの絵は厚塗りだと思っていましたがそうではないというのがこの目で見てよくわかりました。

このアイリスの絵も意外とおとなしめでした。


やはり実物見ないといけないです。

ゴッホはその小品ながら迫力がすごいですから。

3月4日まで開催中。 混み合ってます。午後遅くに入館したほうがベターです。

ボストン美術館の至宝展へ2018年01月27日 11時22分

まだまだ寒さが続きます。

最近記事更新さぼりがちなので、手が凍えそうですが、キーを打ちます。 

さて、昨日は寒いのを押し切って、神戸市立博物館へ

「ボストン美術館に至宝展」へ出かけてきました。

エントラ
ンスホールにはゴッホの絵と歌麿の絵の巨大パネルがありました。

隣には、英一蝶の涅槃図の巨大パネル。写真ブースです。

動物の小さなプラカードを持って、撮影ができます。


応援隊長は、トラの絵をもって近くにいた係員に撮影してもらいました。

有難う。

今回の美術展はボストン美術館の至宝展であるので、展示物は多岐に渡ります。

エジプト文明の遺物、日本中国の美術、アメリカの作品、ヨーロッパの作品と。

展示作品については詳述しませんが、

気になる作品について少々コメントを。

1.「ルーラン夫妻」ゴッホ



  この作品はそれぞれ何作かあるそうで、ルーラン氏は初期に描かれたもの。
ルーラン夫人は最後の作品で、例の耳切り取り事件後に描かれたものだそうです。
ゴーギャンの影響が画風に見て取れるとか。応援隊長はルーラン夫人の絵の方が好きです。 色合いが素晴らしい

2.「睡蓮」モネ


それほど大きな作品でないですが素晴らしい。本当に蓮池を見ているみたいです。

写真のような描写ではなく、モネの印象を描いたものだからこそ、その風景が心に残ります。

3.サージェントの絵
 大好きなサージェントの絵が2点ありました。 バラ色の肌が美しい。そして親子の薄いクリーム色のドレスのたっぷりとしたドレスの表現が素敵で、絹づれがいまにも聞こえそう。

4.ジョージアオキーフの絵
 これも大好きなジョージアオキーフの絵が2点。 本物観たの初めてです。透明感があり明るく大胆な表現に圧倒されました。 決して大きな作品ではないですがずっと見ていたい。

5.コローの作品「ボーヴェ近郊の朝」
 これは、教科書の手本になるような見事な遠近法で描かれた作品でした。その技法にびっくり。

その他日本の絵師たちの作品。蕭白、酒井抱一、与謝蕪村など。

ボストン美術館の所蔵品は、富裕層の寄付、寄贈によって集まりました。20世紀のアメリカはそれはたくさんの富豪がいたのが寄贈者のパネルと説明文でよく分かりました。

フェノロサ、モース。。。 日本から明治初期に流出したものもたくさんあるそうですが、日本にそのまま残っていたら戦災で焼失したかもしれません。
海外流失は決して悪いことだけではないです。

記念にモネの絵のポストカード。

「くぼ地のヒナゲシばたけ」

ヨーロッパではヒナゲシはごく普通なのですね。絵には睡蓮の絵とは違う味わいがあります。


残念なのはマグネットがなかったこと。ルーラン夫人のマグネットが欲しかったのですが。

美術展は2/4までです。どうぞ足を運んで自分の目で見て下さい。


久し振りに三ノ宮出かけたら、市立博物館の出口の並びに観音屋のカフェがありました。

これで元町まで行かなくてもチーズケーキ食べれる。!!

ランチメニューもありましたよ。

オススメの本2017年12月26日 15時07分

バーゲンブックを買いました。

これです。




深読みアート美術館 ロバート・カミング著 六耀社

内容は
・800名近くの古今芸術家の芸術家の略歴や評価等のコメント
 市場での取引額、オークション最高取引額(2000年頃まで)
 作品のある美術館

・絵の主題解説、

・用語解説、インターネットサイト、

など、種々の情報に溢れています。


勿論、画家の作品の写真もかなり載ってます(500以上)。


で主題解説の1例はこんな風。



「錬金術師」の項目では

錬金術師は古くから存在していた。彼らの第一の、しかし達成されなかった務めは「賢者の石」と呼ばれる・・・・

など読んでもなかなかウィットに富んで面白い。

著者は、美術評論家で、クリスティーズに1時いたこともあるロバートカミング。

美術に造詣がない一般人とって、絵はなかなか評価ししづらいし、テーマもさっぱり意味が分からい。

それで、分かり易いように解説することを目指したという。

まあ、取引額を知ることだけでも絵として評価するのが一般人。なので

その点でもこの本は面白い。


この本、500ページ弱のオールカラーなのに正価2800円の半額で買いました。

こんなにいい本なのにバーゲンとはもったいないです。


如何に、今本が売れないかと愕然としました。

商店街の本屋さんもここ1年ほどで2件閉店しました。


現在の本の役割は、ただ知識をえるだけでなく他の役割もあるように思います。

知識を得ることは今ではネットでが早いでしょう。


しかし、ただ眺めることだけで本は視野を広げたり、安らぎ癒しを提供したり

著者と会話できます。

また、新しい知識との出会いもあります。


この本も著者の考えが詰まっていて面白いです。是非手に取ってみて下さい。

「怖い絵」展へ2017年09月16日 09時10分

兵庫県立美術館で開催中の「怖い絵」展へ行って来ました。

この企画展は、ドイツ文学者中野京子氏の著書「怖い絵」をもとにしています。



怖い絵展と同時開催は、ビジュチューンで知られる映像作家の井上涼氏のアニメが上映されてました。

エントランスには巨大なパネルが。

目玉の「ジェーングレイの処刑」の立方体のパネルです。



また、巨大なパネルが、ホールにありました。 撮影用です。

「オデッセイに杯を差し出すキルケ―」


キルケ―の背後は鏡になってます。キルケ―は美女ですが、魔女で怖い女です。

 昼前に会場に行ったのですがすごい人だかり。平日でも終幕近いと混んでます。

特に、音声ガイドには長い列で、図録は完売でした。(予約は可能)

展示されている絵、それぞれに十分な説明が必要なので、図録は大事で、読み物としても良い。


特に気になったのはモンクの作品。特に、「マドンナ」には衝撃を受けました。

ぞっとする絵ですが美しい。 モンクは、人の心にぐさりと刺さる絵を描きますね。

モッサの作品「飽食のセイレーン」にも、美しいけどぞくっとしました。

顔につくくしさに比して、死屍累々の死体のおどろおどろしさ。

怪奇幻想小説そのままの世界です。


タザニエールの「不幸な家族(自殺)」という絵も気になりました。

貧乏な屋根裏部屋に住む母娘。一酸化炭素中毒で自殺しつつある母娘。母の目線の先には「聖母子」の絵がありました。 これもぞっとする絵でした。


そして、 圧倒するテーマ、および大きさで存在感を示した、「レディジェーングレイの処刑」

16歳でたった9日間の王座の後、処刑されたレディジェーングレイの処刑の場面の絵です。

3m四方はあろうかという大きな絵でした。

ジェーンの純白のドレスと、処刑人が持つ斧。恐ろしさが際立っていました。

特に斧がまっすぐで刃先がきらりと光っているのには見ていてもたまりません。

見ていても背筋にぞっと恐怖を感じます。


ゴヤのエッチングなどじっくり見たかったのですが、何せ人だかりがすごくてできませんでした。

多分東京会場でも満員になると思います。

人の興味は、幸せより恐怖を垣間見ること。 まさに。

あと開催は今日も含めて3日ですが、1度は見てほしい。そんな展覧会でした。

本で読んだとき衝撃を受けたダビッドの処刑場へ行くマリーアントワネットのスケッチは今回はありませんでした。1度は本物観たいです。

ルーブルにある「ネポレオンの戴冠」の仰々しい派手な絵を描いたダビッドは何度も転向した画家だそうです。

しかし、マリーアントワネットのスケッチには衝撃を受けますよ。!!!

小磯記念美術館にて2017年08月05日 09時35分

六甲アイランドの神戸市立磯記念美術館で開催中の

「来て 見て 楽しむ 小磯良平ベストセレクション」展に行ってまいりました。



小磯良平氏の3000点に及ぶコレクションの中からベスト作品を選んで

100点以上が展示されています。

これは美術館前の巨大パネル。緑が多くてゆっくりできそうでした。

これはアトリエ内を写真展示したもの。 この前で写真が撮れます。


意外と大きい部屋ではなさそうでした。

でもお気に入りを置いた落ち着くアトリエです。

椅子が、特別仕様ではなさそうなのが意外。

この椅子の上に座って絵を描いたのですね。

小磯良平に長時間椅子に座って描くことはそれほど疲れることではなかったのか。

子供も楽しめるように、チラシを置いて絵の楽しみ方などを解説してありました。

大人にとってもすごくわかり易くてよい展示の方法だと思いました。


小磯良平と言えば、人物画。

とにかく人物画は素晴らしいと思います。

裸体の肌の色が美しいこと。 

カーテンとか、スツールなどの布の質感がよく表現されていると思いませんか。



この「2人の少女」のモデルは自身のの娘たち。 

長時間のモデルの飽きて、ふくれっ面の表情がいいですね。小磯さんのお気に入りだったそうです。

そして「青衣の女」というこの作品。

ヨーロッパ留学中に描いた作品だそうです。フォービズムの影響を受けているそですが、

女性の迫力ある顔、青いドレスの大胆な表現、大胆な仕草。

絵に圧倒されました。

人物画が多いのですが、静物画もあります。

静物しか描かない応援隊長としてはこちらの絵が気になりました。


ガラスの表現て難しい。こう描くのか。勉強になります。

この絵の中の赤いチェックのブランケット。 アトリエにあったものです。

お気に入りのモチーフだったのでしょう。何枚かの作品に出てくるそうです。

赤い色が素敵で、ふんわりとしたブランケットの感じがよく出ています。


とにかく詳細は、自分の目で確かめて。

じっくり絵が鑑賞出来て良い展覧会でした。

毎週土曜日はギャラリーツアーも開催されています。(1400~)

9月3日まで開催中。是非お出かけください。